同窓会
「お前、就活もうやってんだろ。」

あのあと、大石くんと佐伯くんの間には気まずい空気が流れていたけど、先に口を開いたのは大石くんだった。

「まぁな。マスコミは早いから。」

佐伯くん、マスコミ業界狙ってるんだ。

「大変そうだよな。就活。」

「お前はまだ1年猶予あるもんな。」

そうだ。

大石くんは浪人してたんだ。

「片桐さんは何の仕事してるの?」

私の席ははじっこで隣に佐伯くんで前に大石くんだから、否応なしににこの2人と話さなければいけない。

「私は、英会話学校の事務。」

「へぇ。楽しい?」

「うん。こどもが多いスクールだから、楽しいよ。」

大好きな英語とこどもに関われる仕事が出来ていて、本当に私は恵まれていると思う。
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