そこに咲くかたち。
「どうですか?最近は?」

ファミレスに入って、たばこに火を付けながらゆいちゃんが聞いてきた。 

「うん。まぁ…
なんとかうまくやってるかな。ゆいちゃんみたいな感じ?」

あたしもタバコに火を付けた。

「あはは、そうですかぁ。あたしもあんまり誉められた生き方してないから、同じようでいいのか悪いのか……ってカンジですよ。」

「えー、やめてよ〜ッ!」

「でも…、あたしはみさきさん幸せならそれでいいと思います。『誰が好き』って言ったって、結局『自分あっての幸せ』だもん…。反対されても、偽善にしか聞こえないんです。……歪んでるのかな……。」

「……………我慢ができない、心の弱い人間だね、あたしたち……。」

「………そう……ですね。」

少しだけ、あたしたちは沈んだ。 


分かってるんだ。 

あたしもゆいちゃんも。 


相手に対して申し訳ない気持ちがあるのに、 


変えられない。 





「ま、いっかぁ!」

ゆいちゃんが沈黙を破った。あたしも笑って答える。

「なんか頼もうよ!あたし生クリーム食べた〜い♪」

「じゃあやっぱパフェですかね??」 

「あぁッッ!!ねえッ!この2500円のヤツ食べようよ!二人で!生クリームの量5倍だってぇッ♪♪」 

「ヤバイ!考えただけで鼻血ッッ! 

すいませ〜んッッ!」 


頼んだパフェはホントに大きくて、あたしたちは必死に食べた。 


おいしかったけど……


苦しかった。


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