THE BEST REVENGE
信号が見えるとシグナルは赤。
引導を渡す様なその光が、
話の終結を強制的に知らせた。

「……もう済んだ事だ。早く捨ててしまえ。今の君にはそんな事柄にかまっていられる余裕が私の眼で見る限りではありえない筈だ」

牟魯田は新しい煙草を手にし、
冷たく告げた。
由衣香は気持ちを、
じっと押し殺すように、
ただ一言だけ、
告げようと口を開いた。

「分かりました」

そう言うしかなかった。
< 130 / 211 >

この作品をシェア

pagetop