ささやかではありますが
よくよく考えてみれば、このせちがらい東京でいきなり隣の人と仲良くなるなんて有り得ない話かもしれない。
それを考えると、俺も変わってるけど華も相当変わってる。
流石に華の部屋に入ったことはないし、俺も華を部屋に入れたことないけど。









次第に、俺は華を頼るようになった。
というのも、華は俺より若いのに、俺よりいろんなことを知ってたから。
料理の仕方もそうだし、今まで間違ってた洗濯の仕方も正してくれた。
「困ったらまず華に」。俺の中では、いつしかそんなルールが立てられてた。
俺が華を訪ねる度、華は毎回「またですか」と言って呆れる。
なのに、必ず俺を助けてくれる。
「頼る」というより、限りなく「甘える」という状態に近いのは俺自身十分自覚してる。







一方で、華は妹のようでもあった。
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