桜の木の前で
「だけどもう直ぐ舞を舞うんじゃないの？」

「そうだよ。」

私の神社には代々桜姫舞と言う舞が伝統として受け継がれている。
毎年１月１日に神社の後継者が舞うことが伝統となっている。

その舞を舞う時間があと少しと迫っている。

「休んだほうがいいわよ？」

「でもまだ仕事あるし・・・」

「なーに言ってるのよ！バイトの子だっているんだしあたしもいるのよ？素直に休んできなさい？」

「うー・・・」

私はうな垂れる。
だって姫だって自分の神社の仕事を手伝ってから家に来てくれてるのに私だけ休むなんてできないよ。
だけどここ１週間ろくに休みが無かった私はすこし限界だった。
だけど今が一番大変なんだから休めない。

「はーやーく！」

「もうちょっとしたら休むよ。」

姫に急かされて曖昧微笑んで答えた私。
また仕事に取り掛かろうとしたら後ろから急に抱き上げられた。

「っきゃ！」

「おぬしは何故いう事をきかないのだ。」

「せ、刹那！」

私は刹那に抱き上げられて刹那の方に座っている状態になった。
この人は夢の主でありこの神社の守護神の刹那。

そして、私の大切な人なんだ。
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