五月雨。
そして、少しして監督が戻ってきた。

…一人の少女を連れて。

「この子が今日から新しくこの学校に来た、喜多見つぐみだ。仲良くしてやってほしい。因みに、サッカー部のマネージャーだ」


この子が…

俺は言葉を失った。

白くて綺麗な肌に、サラッとした黒髪。

そして、パッチリとした二重。

可愛くて、綺麗。それしか言えなかった。


けど…

この子の目は、まるで何も写してないみたいに暗い。


「えと…つぐみ、ちゃん?俺は景吾。赤須景吾だ、宜しくな」


挨拶をしてみたけど、つぐみは俺を見ているようには思えなかった。

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