占い師の恋【完】




思わず言ってしまいそうになった本音を胸の中だけに留め。まあ別に口に出しても良かったんだけど。話続けるのが面倒だから。


本当に小さく深呼吸を繰り返す。あー、もう。

顔、熱い。自分で言うのは悲しいけど私は男の免疫がほとんどない。


話しかけられれば普通に話せるけど。勿論、占いのお相手も。



だから――――…

喋っただけで胸が痺れる感覚を覚える青は気になる存在だけど


゙苦手゙なんだ。

それでも、急に男から
゙一緒にいたい゙とか言われれば…


ドキドキしない女なんていないだろう。

コレは、まだ私が女として正常な証拠だ…!



“ねぇ茉希、…いいでショ?”

「っ…、」


この男…、私がどう返事するかもう分かってて甘く囁いてきている。

本当――…



「……うざ。」




< 49 / 402 >

この作品をシェア

pagetop