angel ring

告白

「なぁ…玲ちゃんって優とメールとかしてんの？」

珍しく浩司が真面目な顔をしている。

「うん！会っては話せないけど…、メールいっぱいしてるよ。」

「ふぅ〜ん…」

浩司はそぅ言うと煙草に火をつけて黙り込んだ。

いつも明るくて、ちょっとチャラ男の浩司が、こんな顔をするの初めて見た。

浩司はその後

一言も話さず、煙草ばかり吸っていた。


そんな浩司が気にはなっていたけど…私は仕事に戻った。



あれから優君とは、
毎日のようにメールをしている。

みんなで集まった時に会う事ができたけど

今だに直接は話す事ができなかった。

【メールでは話せるのにね】

こんなメールをよくしていた。


目が合う度ドキドキして

私は優君がますます好きになっていった。



「あれっ…？」

気がつくと

いつの間にか、浩司の姿は店からなくなっていた。

（浩司、帰るとも言わないで…どうしたんだろ…）

いつも声をかけてから店を出ていった浩司が今日は何も言わずにいなくなっていた。


心配だったが、店が忙しくなるにつれ、いつの間にか、その事は頭から離れていた。