姉×弟~ちょっと待って!~
「輝も食べて」
と言ったのとほぼ同時に「ガチャ」「はぁ~疲れた~お腹すいた~愛~いる~?」お母さんが帰ってきた。いつもより早い。お母さんは気まぐれだ。
「お帰り」
いつの間にか輝はお母さんの元へ行き、鞄を受け取っていた。
「ただいま~。あ、ちょうどいいじゃない。愛いるわね?うん、いるね。2人ともここに座って~。あ、美味しそうなオムライス~。あとで食べよ~。それでね、2人には大事な話があって、愛には朝ちょっとだけ話したんだけど「ちょっと待って!」
あまりにもお母さんがいっきに喋るので輝は話を聞ける状態じゃない。
「もっとゆっくり話して。」
「そうね。」
...このときが来てしまった。輝...明日も一緒に笑えるよね?
私は輝がそばにいてくれたらそれだけでいい。
私のこの気持ちはしまっておくから。
だから...だから私を避けないで。