【完】貴方が居たから。

嵐の前触れ




お昼を過ぎ、別荘へと来た。

夜にBBQをする為、昼ご飯は私と梢が作る事になった。

小春は包丁を握った事がないらしく、自ら身を引いた。

買って来た材料を冷蔵庫にしまい、梢にお米を渡す。

3泊4日、ここに暮らすなんて、ちょっと幸せ。

見た事のない景色が広がってる。



「憂愛。俺のパンツがない…」



「は?準備したんでしょ?」



「でも、ない」



兄貴がボストンバックを片手に、悲しそうな顔をしてる。

パンツがないだけで、どうして。



「紀斗さんにどっか買いに連れてって貰ってよ」



「わかった」



…全く。

どっちが年上なんだか。
< 121 / 200 >

この作品をシェア

pagetop