恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜
「だって……」


気持ち良かったんだもん。


「今のは第一段階な?」


「え? じゃあ第二段階があるの?」


「ある。一瞬入り掛けたけど」


という事は、あのヌルッて、そういう事?

あれって何だったの?


「お、教えて?」


私は考える間もなくそう言っていた。

もっとキスしてほしかったから。


「今度な。おばさんが心配してるといけないし、そろそろ帰らないと、おやじさんが帰って来るから」


私は物欲しそうな顔をしていたのだろうか。


「そんな顔すんなって」


と大輔は言い、チュッと音をさせてキスをして、部屋を出て行った。


私は大輔を見送るのも忘れ、ベッドにゴロンと横になった。


そして唇を指で触り、大輔とのキスを思い起こし、ハァーと溜め息をついた。


唇を舌で舐めたら、甘いバニラの味がした。


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