ありえない高校生マリッジ
その祝辞に答えた卒業生代表は渚君だった。

諏訪部先輩の言う通り、伊集院先輩の姿はなかった。


卒業式を終え、渚君は私と白石君の3人で生徒会室に。
諏訪部先輩は少し遅れて、入って来た。

―――――伊集院先輩を連れて・・・


「敦司・・・」

4ヵ月振りに会う伊集院先輩。

諏訪部先輩から訊いた話では東大経済学部の合格したらしい。


「久しぶりだな。渚」

「敦司・・・東大合格おめでとう・・・やっぱりお前は凄いな」


「渚・・・卒業式の参加は許して貰えなかった…でも、どうしても最後に皆にお別れを言いたかった」

渚君が頭取の条件を吞んだコトは伊集院先輩も知ってるのかも。

「元気そうで…良かった。頭の怪我は大丈夫なのか?」

「ああ」

「5人一緒でいいのかな?」

「少しだけ・・・二人で話をしろよ。渚」
白石君、諏訪部先輩は二人に気を遣った。

「少しだけ・・・二人っきりにしてくれ」

渚君の言葉で、私達3人は廊下に出た。

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