ありえない高校生マリッジ
「敦司…」



俺はせせら笑う敦司をジロリと睨んだ。




「まぁ~二人のなれそめは後で生徒会室で訊くよ」



圭吾は俺の肩をポンと叩いて先に入って行った。



俺の高ぶるの神経をよそに担任教師・瀬田先生が生徒名簿を脇に抱えてやって来た。



「では俺は教室に戻ります」
白石は自分のクラスに戻っていった。

「誰がお前らなんかに…」



敦司も教室に。



「氷室…お前…いつまで…外に居るんだ?」

最後に残った俺に瀬田先生が凄味のある低い声で問いかける。


「すいません…俺も入ります…」



強面の顔の体育担当の瀬田先生。
ヤツの怒った顔は男の俺でも怖い…俺は瀬田先生に睨まれ、慌てて後ろの戸から教室に入って席に着いた。







< 56 / 182 >

この作品をシェア

pagetop