今日からfamily!?
three.強い風に吹かれる

引きこもりの三男



それからの学校生活はあたしにとってサバイバルだった。


体育倉庫の一件以来、危険なことは充分に身にしみてわかった。

だから1人にならなければいいと思うんだ。

そうしたら呼び出されることもないと思う。


てことであたしは未玖と四六時中一緒にいることにした。


朝は家まで迎えに来てもらって、授業の移動も休み時間もずーっと一緒。

ただ唯一厄介なことがある。



「じゃあね、潤!気を付けて帰るんだよ!」

「あ、今日もバイト?」

「そう!今日もダッシュしないと遅刻する!」

「おー。頑張ってェ」

「また明日迎えに行くから!じゃあね!」

「バイバーイ」



と、未玖はせかせかと教室を飛び出してしまった。


だから厄介。

1人にされたあたしはコソコソ帰るしかない。


みんなが教室を出る流れに乗って一緒に教室を出て、コソコソと裏門に回ってそこから学校を抜け出して、飛鷹家の前では人がいないのを確認してから一気に玄関に押し入る。


下校の時が一番気を使って、一番疲れる。


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