今日からfamily!?
バッと振り返ると颯先輩と目が合った。
あ、さっきより顔色が良い。
「なんだよ」
「…フラれたんですか?」
「うるせー」
ギロリと睨まれた。
怖い!
「ごめんなさい」
「おい、潤ちゃんに当たるなよー」
タケル先輩はそう言ってあたしを手招きした。
颯先輩を見ても視線を逸らされるだけで、助けてはくれない。
あんまり二人の先輩の近くには行きたくなかったけど、タケル先輩はあたしが行くまで手招きを止めなさそうだったからあたしは仕方なくタケル先輩に近付いた。
「お菓子食べる?」
「あ、いえ」
「遠慮しないで食べなー」
タケル先輩はあたしと距離を縮めて、すごく近くに座って来た。
肩でも組まれそうな勢いだ。
「本当に大丈夫です。夕飯食べられなくなっちゃうんで」
「あぁ、そっか。せっかく潤ちゃんの為に買って来たのに残念」
絶対嘘だ。
あたしがここにいることなんて知らなかったはずだもん。
タケル先輩はチャラいぞ!
「適当なこといってんじゃねーよ」
「なんのことかな?」
こんな状況だからかな。
颯先輩が味方に見える。