今日からfamily!?


「潤ちゃんは彼氏いるの?」


そう言いながらタケル先輩があたしとの距離を縮めてきた。

近い!ヤニ臭い!

いやー!


あたしは若干の移動を試みたけど、タケル先輩のほうが上手だった。

何も言わずにその距離を瞬時に縮めてくる。


慣れてる!

この人女の子の扱い慣れてるよ!

チャライよ!


「いません!」

「どうしたの?大きい声出して」

「いや、あの、もうちょっと離れてもらえませんか?」

「かわいいー。潤ちゃん新鮮だね」


新鮮!?

やだ!なんか恥ずかしい!


「潤!気を付けろ!そいつは狼だぞ!食われる!」

「狼って、おまえウケるな。っておい!俺のお菓子!」


もう一人の先輩は袋を逆さにして口に運んでいた。

いつの間にタケル先輩が抱えてたお菓子取ったの!?

あたしですら気付かなかったそのことにタケル先輩も今更気がついたみたい。

でももう時既に遅し。


「おまえ全部食ったな!」

「女に現をぬかしているおまえが悪い」

「俺まだちょっとしか食ってねー!もっかいコンビニ行ってこいや!」

「行くかバカ!」

「何だと!デブ!」

「はあ!デブじゃねーし!」

「デブだろーが!腹の肉摘まんでやろーか!あ?」


子供のケンカか!!


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