風神Ⅱ
「じゃぁ、送る。」
「別に平気だよ。」
「ダメだ。」
紫音はあたしの断りをまた断ってきた。
「真城を一人で行動させると大変なことに
なるからな。」
氷真のぼそっとした発言もあたしはしっかり聞き取った。
あたしは何も言わず氷真を殴った。
「イッテェ!!!!」
氷真が頭を押さえながら騒いでいる。
「じゃ、早く行こ。」
氷真を置いて紫音と歩き出した。
あんな短い距離をわざわざ送ってもらって何か心苦しい。
紫音はちゃんと風雅達のいるところまで送ってくれた。