風神Ⅱ
視線を風雅へ向けると口許をそっと上げて微笑んだ。
ガチャッ
開かれた扉から入ってきたのは
「おぅ真城。久しぶりだな。」
痛々しい程の包帯をつけた修人だった。
「修人、その傷…」
「これ、ほとんど黒沼にやられたのだ。風神からじゃねぇから安心しろ」
「あたしをかばったから…」
「俺が勝手にやったことだ気にすんな。」
修人は笑って空良に指定された席に座った。
「それで、元とは言え敵である俺をここに呼んだ理由を教えてもらおうかね。」