風神Ⅱ




「うるさい。」




「んだとコラァ!!」




あたしの小さな呟きが聞こえたらしい。




ナルシストの地獄耳だな。




あたしは得意の無視を決め込んだ。




「真城って意外とSなんだね。」




「ただの毒舌だと思ってた。」




大と力は隣で好き勝手言っている。




「いや、こういう女がヤるときはMなっ…いってぇ!!」




馨の変態発言を空良が笑顔で殴って止めていた。




ついでにあたしも一発殴った。




「何すんだよ~」




情けない声を出しながら馨は殴られた場所を撫でていた。




自業自得だ。








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