渋谷33番
「私、嘘はついていません」

「やろ?でもな、刑事から見たらな、限りなくクロに近いグレーなんや。それをシロに変えるには、しっかり考えんとあかん。実際に証拠も押さえられてるんやし」

 大きくため息が口からこぼれ、雪乃はうなだれた。
「たしかにそうですね。明らかに私が犯人だと思われているんですよね。それを覆すのは大変ですよね・・・」
まるで自分に話すかのように言った。

 和美は満足そうにうなずく。

「じゃあ、まずは何よりも大きな疑問について話し合うで」
そう言って和美は本人の私物の便箋を開くと、白紙のページを3人の前に置き、ペンで大きく『why』と書いた。

「why!」
キャシーが流暢な発音をした。




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