龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】

実を言うと、打ち上げ花火を間近で見るのは初めてで、最初は音の大きさに驚いて飛び上がった。


「だいじょうぶかな」

圭吾さんが気遣わしげに言った。

「気分悪くない?」


「ちょっと驚いただけ。雷とは違う音だからだいじょうぶ」


夜空に光の花が咲く

色が変わってキラキラキラキラ消えていく

とってもきれい


でも、やっぱり音が少し……


「圭吾さん、やっぱり抱いていてもらっていい?」

「おいで」


圭吾さんの腕にすっぽり包まれて、半身になって空を見上げた。

自分が一人ぼっちじゃないと安心できる。


「これなら音が大きくても平気」

「よかった」

「打ち上げ花火ってこんなにキレイだったのね」

「初めて?」

「こんな近くで見るのは初めて」

「来年も見られるよ」

「そうね」


これからもずっと圭吾さんと見られる


「すごく幸せかも」

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