イジワルセンセイとハチミツな恋～どきどき・胸キュンホームルーム～

乃理道がそう言って励ましては見た物のまり子の元気は戻って来そうに無かった。


「今夜は徹夜かなぁ……」


寂しそうな表情のまり子を乃理道はただひたすら見詰めるしか無かった。その視線がゆっくりと乃理道に向けられていくのに気がついて、彼もまり子をちらっと見た。


「――あのさ、乃理道君…」


すがる様な視線を感じた乃理道はその視線を辿って、まり子の顔に自分の視線を返してあげた。


「今夜、一緒に勉強しない？」


まり子の視線が妙に色っぽくて心臓がどきりと脈打った。


「い、一緒にですか？」


乃理道はひっくり返った声でそう答えた。まり子は静かに小さく頷いた。


「――いっ…一緒にって…一晩、一緒にですか？」