あきれるくらい側にいて

休憩フロアで先に待っていると、少ししてハルがやって来た。


「どうしました?」


やっぱり変だ、って感じた。

改めて眺めて見ても、それは見慣れない顔。

わざと作ったような真面目な表情。

それに話し方だって、よそよそしい。


ハル、もしかしてあたしに何か隠してる……?

そんなことを思った。


真向かいの席に腰を降ろすのを待って、あたしは口を開いた。


「説明して欲しいの。あたしを避けてる理由を」

 
鼓動が高まっていた。

俯き気味だったハルがゆっくりと顔を上げる。

 
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