Pure

広海は、空を見上げて、

涙を一粒流した。


「ありがとな・・・美月」


それからちょっと切なげに微笑んで、


「ごめんな・・・」


そう言ってまた一粒涙を流した。

「美沙、俺決めた!」

「え!?」

何をよ!?

まさか昨日言ってた好きな人に告白とか!?

え・・・。

早くない!?

美月さんに最初から気持ちはなかったとしても・・・

さすがにもーちょっと経ってからでしょ。

って、違うかもしんないし・・・

「俺、今気になってる子いるって言ったじゃん?」

「うん・・・」

まさかの予感的中!?

「その子とうまくいくかはわかんねぇけどさ、その子俺必死で守ろうと思うんだ」

「・・・そっか!いいことじゃんっ」

何だか、うまく笑えないや・・・。

すごくいいことのはずなのに。

「俺がぜってぇ守り抜いて、めちゃくちゃ幸せにする!絶対辛い思いはさせない」

あれ、あたし・・・

それがあたしだったらいいのに、って思ってる・・・?

「うん・・・」

胸がズキン、と痛む。

何でだろ・・・

もしかしてあたし・・・

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