ツン×ツン オカルト同好会【MENS企画】
「その横川家への婿入りが決まってるんだけど…。要するに私の許婚なんだ。…私達の目がくもっているとでも?」

その警官はついに倒れてしまった。

その後ろのあいつは…。

えっ〜!?何、そんなに落ち込んでいるわけ?
無実なんだから、いいじゃないの。

タバいって。
母性本能を擽るよ、その顔は。
もっと、ふて腐れた顔しててよ。

「ほらっ、鈍臭いの…行くよ。」

ほらっ、言い返してきなさいよ。

しかし、私の思惑とは正反対になった。

「ごめんな…。迷惑をかけたな…。」

俯きながら、立ち上がるこいつは…目からこぼれ落ちる涙をこらえていた。

あ〜ダメ…。
今、憎ったらしいこいつを抱きしめかけている。

「有沙、迎えにきたぞ。」

パパの声だ。

リムジンで迎えに来るKYなとこが、嫌なんだけど今日は助かったって感じ。

「護君…どうかしたのか?」

「なんでもない。さあ、行きましょ。」

私はこいつの手を取り、車に向かった。

金色のリムジン…趣味悪すぎだけど、今日は仕方なしにサッと乗り込んだ。

こいつの落ち込み方が気になるちゃ気になるんだけど…。
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