大好きな人は男友達


ヒサシより、先に出てやろうと思って、急いで来たのよね。


だって悔しいんだもん。


私だって、ヒサシがいなくても用事があるって、くだらない見栄を張りたかった…。


「どうしたの?元気ないじゃん?」


「うん…」


今頃、ヒサシは蒼衣ちゃんと会ってるんだろうな…。


ひとけのない公園のベンチで、私はうつむいたまま返事をした。




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