キミが翔ける道
少し離れた所からそっと声がした方を見た、正直、驚いた。




「あ…高梨くん…」




願いも虚しく、見られてしまった。

枯れていた心が、少し元気になったような気がしたけど…

たった一言、声を掛けてくれたことがとても嬉しかったんだ。


私は泣いていることを気にせず話して貰えるように笑った。

すると、彼は何か言いたげで…


何か言われるのかな…っと思った。




「…いつもここに来て…何見てるの?」




「え…」




正直、戸惑った。

泣いてる訳を聞かれるのかと思っていたら…まさか、ここに来ている理由を聞かれるなんて、思ってもいなかったから。




「…言って…引かない?」




「…どうゆうこと?」




彼から目を逸らすようにグラウンドを見た。



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