キミが翔ける道
「なぁ淮翔しらねぇ?」




『さっきそこ上がってどっか行ったなぁ…』




そんな会話が聞こえ、「ヤベッ」といいたげな顔を見せた後、私に一言言い放った。




「俺で良かったら…話乗るから。」




そう言って、下からカンカンカンと音を立てながら上がって来た1人の男を見た。



「おっ?春川さんじゃん!」




「夏都には関係ない…行こ。」




「えっ?えっ、ちょ…自己紹介くらい…か、淮翔~っ」




さっき、彼を探していたのはきっとあの人だったんだろう、と彼らの背を見送ってから思った。

そんな2人の仲良さそうな一面を見て頬が緩んだ。



笑みが零れたのは、キミのおかげ。



やっぱり、キミが好き。



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