キミが翔ける道
「座って?」




「え?」





椅子へ座るように促す、彼女は戸惑っている。



そりゃ、そうだよ。
手当てする相手は女子、それも好きな人。



彼女からしても、こんな何とも思っていない奴なんかに手当てしてもらうなんて気が引けるだろう。


でも、だからこそ…早く湿布を貼ってあげないと…




女の子なんだから―…




「貼ってあげる。」





ペリッと湿布の紙を剥がすなり、彼女に服の袖を捲って貰う。




細い腕が見えて、赤く腫れたそこにそっと湿布を貼った。



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