幸せの残量─世界と君を天秤に─


「…………はあ」


盛大につかれた溜め息は、温暖化を促進してしまいそうなほどに二酸化炭素が…。


「…ごめんなさい」


何故か謝ってしまうこの圧力。

やっぱり柿崎最強。


「だから、あんたのインテリ彼氏の は な し !」


「ああ…」


そういえばそんな話になっていたような気が。


「取り敢えず彼氏について話しなさい」


「うーん………、ドS?」


あっ、思わず口から出たけれど、ドSて。

いや、でも他に思いつかなかったのは事実だけど。


柿崎は呆れ顔。

いや、ですよねー。


「ドSって…他に良いところないわけ?」


「イケメン」


「それは知ってる」


「…若干優しい」


……はず。





< 161 / 217 >

この作品をシェア

pagetop