幸せの残量─世界と君を天秤に─
「――…ここは」
着いた場所は“墓地”
「こっちだ…」
肝試し的な感じでは……ないですよね。
大人しく巧さんについて行く。
迷わずに真っ直ぐ進む巧さんはちゃんと目的があるようで。
……肝試しではないな。
「ここ」
巧さんが立ち止まったのは一つのお墓の前。
暗くてよく見えないけど…。
「もしかしてこのお墓……」
「…相原家の墓だ」
やっぱり。でも、どうして巧さん家のお墓に?
「……俺が医者を目指したのは中学生の頃だ」
ふいに巧さんが話し出したのは、巧さんの心に溜まっていた過去。