ヤクザに愛された女 壱


「お嬢ちゃん、気を付けてな?ここは物騒だから」


とタクシーの運ちゃんが心配そうに言うから、


あたしは


「ありがとうございます。これ、お釣はいらないので…」


と一万円を置いて出た。


変わらないくさい臭い、


警察さえも関わらないと言われる程のもの。


ここにはあたし以外にも沢山の女の人が生きていて、そして毎日殺されている。


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