オトナな初恋
「私、先に仕事戻るね。」


食べ終えた私は、立ち上がった。



『え?もう?早くない?』


「ごめん。仕事が立て込んでて。」














部屋へ戻ると、みんなお昼に行ったのか、誰もいなかった。
当然、外から様子を伺う人達もいない。




今なら集中できるチャンスだと、急いで仕事に取り掛かった。



























「早坂主任、頼まれていた統計です。」


『ありがとう。』




何とか、定時前に終わらせる事が出来た。


定時を迎え、先に帰ろうとしたとき、木下常務へ電話がかかってきた。




『え!?…わかりました、直ぐに向かいます。』



電話を切った木下常務の顔は幾分険しい。



『早坂、悪いけど、俺の仕事任せていい?』


『どうかしましたか?』


『お袋が、事故に遭った。命に別状はないらしいが、すぐ病院へ来るように言われた。』


『わかりました。』



木下常務は急いで出ていった。

すぐにまた鳴る電話。

拓海さんが木下常務の代わりに出ると、今度は拓海さんの顔が険しくなる。


『今、木下の母親が緊急入院したので、皆、病院へ向かっているんです。…はい。』
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