幼なじみ物語2
「なんだよ、これ‥‥」


胸を押さえてへなへなと座り込む。

碧依の笑顔が頭から離れない。

今までこんなことなかったのに‥

俺はこの日、“恋”というものを知ったんだ。
初めて恋した相手が碧依だった。

その時、部屋をノックする音がした。


「大輔?」


入ってきたのは大輔。


「碧依、帰るってさ。お前今日おかしいぞ。碧依も心配してる」


大輔が座りながら言う。

俺は押さえた胸を見て言った。


「なんか分かんねーけど、胸がきゅーってなるんだよ」

「は?きゅー?」




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