幼なじみ物語2
第十五章
昨日の夜、

碧依に言ったばかりなのに。


なんだよ、この展開。


「は?」

「だから、嘉津に告られた」


家に帰って、部屋で鞄を机に置いていると、いきなり背後から飛んできた言葉。

振り向くと、俺をまっすぐ見る大輔がいた。


「嘉津に‥‥告られた?」

「だからさっきからそう言ってんじゃん」


言葉を繰り返す俺に、大輔は呆れたように言った。


「なんで?」

「なんでって‥‥俺を好きだからだろ」


頭がパニックになって、わけの分からないことを問い返す俺に、大輔は完全に呆れていた。




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