幼なじみ物語2
第五章
月曜日、学校に行くと俺は若歌を探した。
自分の席に座って下を向いている若歌を見つけると、手の甲でコツンと頭を叩いた。


「土曜日なんだよ」


椅子の背もたれに手を置いて見下ろすと、若歌は拗ねた顔で俺を見上げた。


「別にっ‥用事思い出しただけっ」

「あのタイミングで用事って、おかしくね?」

「忘れてたんだってっ。もう~、ほっといてよぉ」


そう言って若歌は拗ねながら前を向いた。

生まれつきのくるくるの髪は、左右に揺れた。

なんだよ。まじ意味分かんねー。

若歌を気にしながらもドアの方に目を向けると、大輔がこっちを向いて手招きをしていた。


「何?」


俺は大輔のところに向かうと大輔は少し気まずそうな顔で俺を見た。


「碧依、なんだけどさ‥」


大輔はそのまま俺を人気の少ない場所へとつれていった。




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