出会いは密室で[完]
もし...
もしも死んじゃったら...?
目尻が熱くなって
頬を涙がスーッと伝う。
「...1人でずっと、お前の事育ててきたんだろ」
「へ…?」
か細い声であたしは聞き返した。
「お前1人おいて逝くかよ」
桐野くんは
涙もぬぐえないあたしの手を、
彼の足の上でギュッと握った。
不思議……。
さっきまで抱えていたものが
少し軽くなった。
絶対、お母さんは大丈夫だって
自信を持って言える。