出会いは密室で[完]
他の奴って......。
そんなの
今のあたしの人生の中でいったら
1人しかいないじゃん...。
「……」
南がいたずらに笑って
あたしの視界から遠ざかると
鮮明にあたしの想う人が見えてくる。
「じゃ。俺、先に帰ってるから」
「えっ、待ってよみな......」
「ちゃんと話せよ。」
チクッ......。
目を細くさせて
優しく口角をあげた南を見て
なぜか胸が苦しくなった。
だってそれは
昔
見たことのある
南が泣く前の表情だったから。