藍色の砂



いつもとは違うホームや雰囲気
なだけで、
やけに周りを気にしてしまう。



誰も見ていないのに、
知り合いに見られているような
気がしてる。



大手チェーンの本屋の斜め真向かい
にある美容室。
まさかな…と思いつつ
前を通りながら店内を見る。



わかんねぇな。
女性スタッフが多過ぎだし
シャンプー中だったら
尚更わかんない。



あっという間に店の前を
通り過ぎてしまい
仕方なく本屋に入る。



店の名前聞いとけばよかった…。



何冊か適当に参考書を
買って外に出る。
帰るか?帰らないか?



もう一度、さっきの
美容室の前を通り過ぎて
みようか…。
それとも遠回りするか。



悩んだ末、元来た道に戻ろうとした。
体を向けてすぐ、
ボクの足は止まった。



ただもう一度
ほんの一瞬でもいいから
キミの笑顔が見たくて
ボクの胸は
それだけで一杯になってた。









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