未遂探偵J
~純真~
「…カツッ、カツッ…』

「…来たみたいだね、兄さん…」

「…だな。へへっ…待ちかねたぜ、未遂探偵J!!」

…犯人は2人…ジョーは無言で睨み付けていた。そして…

「『This is not game』」

小さな声でつぶやいた。

「…はぁ?なんだって?」

犯人は聞き返した。すると、呟きから一転、我慢出来ずにジョーは腹の底から…

「…人の命はゲームなんかじゃねぇ。…5万人分の命は…ゲームなんかじゃねぇっっっ!!!!」

これでもかと言わんばかりの声で叫んだ。

…静寂の時がしばらく続いた。お互い沈黙を続けていた…

どれくらい経ったのだろう…口を開けたのは犯人の兄だった…

「…おい、J…アンタさっき言った事は本心なんだよな?…人の命はゲームなんかじゃないんだよな?…だったら…」

兄は言葉を詰まらせながらもジョーに訴えるような声で喋り続けた。

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