遊び人な彼に恋しました。


言うのか!?


さくらにも言ったことないことを、その家族にまで言うのか!?


逃げるにも、さくらのご両親からは期待の眼差しを向けられて逃げられない!


「あ、あの……」


「ん―?」


「何とは言えないんですけど……。ただ、初めてだったんです」


「初めて?」


「どんな関係でもいいから、ずっと一緒に居たい……。そばに居てほしい……って思う存在が……」


初めてだった。

あの桜並木でさくらを見た瞬間、運命だと思った……


女をモノとしか思ってなかった俺が、初めてさくらに感じた女の子。


一緒に居るうちに、一緒に居ないといけない存在になった……


「へぇ―…。プロポーズだ」


「……へ?」


……プロポーズ?


和樹さんの言葉に、まぬけな声が出た。


プロポーズ……?

誰が誰に?


俺が……、さくらに!?


『ずっと一緒に居たい……。そばに居てほしい……』


あ、あれってプロポーズになるのか!?


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