遊び人な彼に恋しました。

――カタッ


｢あっ…先輩まだ残ってたんですか｣


小さな音と同時に聞こえた小さな声



｢あぁ―…平田か……｣


｢…………｣



｢こんな遅くまで残るなんて、マネージャーも大変だな……｣


｢………｣


｢……平田？｣


何も言わない平田


｢……先輩、何かありましたか？｣


｢……えっ｣



｢なんかツラそうな顔してます……｣


――ドクッ



心を読まれて、正直驚いた。



｢あぁ―…ちょっとな｣


｢何か悩み事でも？｣


｢イヤ、悩みっていうか……｣



｢じゃあお友達とケンカでも…？｣


｢っ……どうなんだろうな……？｣



｢せ…｢平田、もう帰るぞ。明日は試合なんだから｣


｢あっ……はい。｣



無理やり話しを終わらせた


イヤ、平田の質問から逃げたんだ。


きっと答えられないから……




さくらが“友人”か……



これは“ケンカ”なのか……



答える自信が無かったんだ……