遊び人な彼に恋しました。


「……落ち着いた?」


「うん……」


瑞希に抱きしめられながら、ワンワン泣いたおかげでちょっとスッキリした。


目はさらに痛くなったけど……



「で?何があった?」


「やっぱり聞きます?」


あんまり話す気になれないんだけどな―…


「聞きます。当たり前」


キッパリそう返した瑞希


やっぱりそうですよね〜〜


「実はね…――」


唾を一回飲み込み、金曜日にあったことを話し始めた



「――……ってことがあったの。」


やっと話し終わり、瑞希を見ると固まったまま動かない


「……瑞希?」


「はぁぁ―……」


「えっ!?」



あからさまに呆れたようなため息を吐かれた


な、なんでここでため息!?



「春もバカだけど、さくらの方は大バカだ!!」


「へっ!?」


お、大バカ!?



「さくらはフラレたって言ってたけど、そんなの告白でも何でもないじゃんっ!!」


「っ……」


「さくらは結局逃げたんだよっ!春との関係を壊したくなくて、ただ逃げたんだよっ!!」



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