RAIN RAINBOW


「よく考えてみてください。人柄の判断は一緒に遊ぶこと。チャイムがなったら、つまり五時には帰らなければならないこと。他にもしぐさとか…。」

「つまり、雨童は神様じゃなくてただの幽霊ってことか?」

「それはまだ分かりません。でもあの子には何か─え?」


言乃ははっと振り返って来た道をじっと見つめた。言乃につられてケイトもそちらを怪訝そうに見る。


「どうした?」

「いえ…何でもありません、多分。ちょっと何かの視線を感じました。」


 行きましょう、という言乃の言葉にしたがって二人はまた道を進んだ。そんな言乃に聞こえないように、ケイトは一人ごちた。


「ことのんのこういう勘って結構あたるから嫌なんだよなぁ…。」




< 16 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop