RAIN RAINBOW

 と、思ったらすぐさま立ち上がった。
方向が悪く、二人の場所からでは虹が見えないことに気がついたのだ。
ケイトは学校のフェンスの外側にスプリンクラーを向けようと力を込めた。


「こんのぉ!動けぇぇ!!」

 バキッ!

 嫌な音を立ててスプリンクラーの首が折れた。
ちょっと気が引けたが、開き直って水の方向を外に向けた。


「うわぁぁあ!スッゴーイ!」

「きれいきれい!」


 フェンスの外では子供二人が大はしゃぎしている。ケイトは満足そうに微笑んだ。

 スプリンクラーの首をばれないようにどうごまかそうか思案していると、言乃のあせった声が響いた。


『ケイト君!急いで二人のところに行ってください!』


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