ぼくらのハーモニー Ⅱ
*第九楽章* from ryota kurihara



「・・・。」

「・・・浮かない顔。」




「うん。浮いてないでしょ。」

近くの公園で柚希と会った。

たまたま。

携帯を握っていた。

きっと、また辛い思いしたんだろう。

「どうしたの?」

「・・・・わかんない。忘れた。」

「なんだそりゃ。」

相変わらず柚希だ。

肝心な時にぼける。

「いいから。言ってみ。」

「・・・泣」

「え?」

「・・・泣いてもいい?」
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