《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
7―見えないスクエア
     ☆☆☆☆☆



「あれ、芹沢さん?」



広い敷地の一角にある、
遊歩道の途中の休憩スペース。

吹きおろした屋根の下に
木のテーブルとベンチが
あるから、みんなはそこを
東屋って呼んでる。



そのベンチに座って俯いて
たら、聞き覚えのある声が
あたしを呼んだ。



「あ………」



とっさにどうしていいか
わかんなくてうろたえる。


だってあたし、ついさっき
まで大泣きしてた。



やっと涙は収まったけど……
でもまだ目とか、きっと赤い。


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