御曹司の溺愛エスコート
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桜は寝返りを打った。
いつもは壁にぶつかるのに、今は暖かいものにぶつかった。


え……?
ベッドもふかふか……!?


ハッとしてベッドの上に起き上がった。
起き上がりその暖かいものの方を見ると、蒼真の瞳と合った。
笑いを含んだ口元に、まだハッキリしない頭でもドキッとした。


「どうして……?」

「覚えていないのか?」

「あっ……」


昨日……あの部屋にいたら私は……。


ぞくりと背筋に冷たいものが走り、震えが走った。
自分の身体を両腕に回す。


「桜。もう大丈夫だ。私がいる」


蒼真は起き上がり、桜を抱き寄せる。


「大丈夫だよ。もう怖い事など起こらない」


桜の震えが治まるまで抱きしめていた。



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