君がくれたもの


――久木 誠


小さい頃からずっと見てきた

人間の偽りの世界。


親達は離婚し
別々の道を歩むため


新しい生活に邪魔な
僕は叔母の家に預けられた。



“誰よりも好きよ”

“お前自慢の息子だ”



なんの意味もなくなった言葉


みんな嘘つきだ。



どうせなんの意味もないなら
初めから言わなきゃいいのに




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