いぢわる外科医


平行棒に捕まり、必死に前進するあたしを見て


どこか満足そうな笑みを浮かべる二葉先生。


「なに…ですか?」


「いえ♪」


その顔されると


妙に気になるんだよな…。


おまけにジッと見られると緊張するし…。


「なに…キャッ!」


その時、あたしの足はバランスを失い、転倒しかけた。


ヤバい…ッ!


と思った瞬間、温もりに包まれたあたしの体。


その温もりの持ち主は他の誰でもない


私の担当医


二葉先生。


転倒しかけたあたしの体を抱き抱えてくれた。



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